この記事では、混同しやすい「問題」と「課題」の違いと設定ポイントを、具体例を挙げながら分かりやすく解説しています。
問題とは
問題とは、「理想(あるべき姿)」と「現状」との間にあるギャップ(差)のことです。
「こうなっていたい(理想)」のに「こうなっている(現状)」という、マイナスな状況や達成できていない状態を指します。
- 理想(あるべき姿):体重60kg
- 現状:体重80kg
- 問題(ギャップ):体重が20kg多い
- 理想(あるべき姿):売上1,000万円
- 現状:売上900万円
- 問題(ギャップ):売上が100万円届いていない
問題(ギャップ)を明確にするポイントは、下記の2点です。
- 現状を正確に把握する
- 理想(あるべき姿)を、現状と比較できるように設定する
現状と理想をあいまいに把握・設定すると、問題(ギャップ)もあいまいになります。
課題とは
課題とは、問題(ギャップ)を埋めるための「行動(取り組み)」のことです。
「どうすれば現状を理想に近づけられるか」を考えた結果、
「こういう取り組みをしてみよう」「このような行動をすればギャップは埋まるだろう」
と思い付いた具体的な「行動(取り組み)」が課題です。
- 理想(あるべき姿):体重60kg
- 現状:体重80kg
- 問題(ギャップ):体重が20kg多い
- 課題(行動/取り組み):ウォーキングなどの運動をする、ジムに通う、食事量を減らす、脂肪吸引を受ける、など
- 理想(あるべき姿):売上1,000万円
- 現状:売上900万円
- 問題(ギャップ):売上が100万円届いていない
- 課題(行動/取り組み):値上げをする、セット販売を行う、客数を増やすために広告を打つ、など
課題は「行動(取り組み)」なので、「○○する」や「△△を行う」などと表現できることが大切です。
課題を「売上を上げる」と設定すると、何をするのかが分かりません。
そのため、「値上げをする」や「セット販売を行う」など、何をするのか具体的に分かる表現(行動レベル)で設定する必要があります。
問題と課題の設定ポイント
ビジネスシーンで問題と課題を設定する際は、下記の3つのポイントを意識すると効果的です。
高すぎる理想は段階に分ける
「理想(あるべき姿)」と「現状」とのギャップ(問題)が大きすぎるときは、「理想(あるべき姿)」を複数の段階に分けると良いです。
例えば、「現状」の年間売上が1,000万円で、「理想(あるべき姿)」の年間売上が1億円だと、
ギャップ(問題)が大きすぎて、課題を何にすればギャップを埋めることができるのか分かりづらくなります。
このような場合は、「理想(あるべき姿)」の第1段階を年間売上3,000万円、第2段階を年間売上5,000万円・・・、
というように複数の段階に分けることで、
具体的な課題の設定もしやすくなりますし、達成感を得ながら着実に前進することができます。
課題は絞り込む
問題(ギャップ)を埋めるためにどのような行動(取り組み)をすると良さそうか、と考えた結果、たくさんの方法を思い付くことがあります。
しかし、あれもこれも思い付いたことを実行することは難しいです。
そのため、思い付いた複数の行動(取り組み)の中から、
- 実行しやすいもの
- 効果が高そうなもの
を選択して、実行できる範囲で課題設定することが大切になります。
問題は数字で示す
仕事は基本的に複数人で行っているため、現在どのような問題が発生しているのかを全員が同じ認識をしておく必要があります。
また、理想と現状とのギャップを、課題の実行により、どのくらい埋めることができたのか明確にするためにも、
問題は数字で定量的に設定することが望ましいです。
定量的に設定することで、進捗や成果を客観的に評価できます。
例えば、「今月は、先月より残業時間を減らしましょう」と職場で言われても、
先月の残業時間が何時間で、今月は何時間くらいに抑えたいのか分かりません。
「先月は一人平均20時間残業していたので、今月は一人平均10時間に抑えましょう」と数字で言われると、
職場の一人一人が今月はどのように行動すれば残業を減らせるだろうか、と具体的に行動(課題)を考えることができます。
まとめ
| 問題 | 「理想(あるべき姿)」と「現状」との間にあるギャップ(差)のこと |
| 課題 | 問題(ギャップ)を埋めるための「行動(取り組み)」のこと |
| 問題と課題の設定ポイント | ・高すぎる理想は段階に分ける ・課題は絞り込む ・問題は数字で示す |
問題と課題を区別して、明確・適切に設定することで、仕事の行動計画や成果が分かりやすくなります。
ぜひ、日々の業務で「今の問題は何か」「課題は何か」を意識して整理してみてください。


