中小企業診断士とはどんな資格?
中小企業診断士とは、中小企業の経営課題を診断し、成長のためのアドバイスを行う専門家です。
国が認定する唯一の「経営コンサルタント」の国家資格です。
企業経営の現状を分析し、売上アップやコスト削減、人材育成などの課題に対して改善策を提案します。
日本の企業の99%以上は中小企業です。
中小企業の支援を担う中小企業診断士は、日本の経済を支える重要な役割を担っています。
資格の種類
学習支援サイトの紹介
中小企業診断士受験生の学習支援を行っているサイトとして、有名な下記3つをご紹介いたします。
難易度と勉強時間
| 難易度 | ★★★★☆ <やや難しい> |
| 勉強時間 の目安 | 1,000〜1,200時間。 仮に1,000時間の勉強時間だと、 試験日まで残り6ヵ月の場合、「毎日約5時間半」、 試験日まで残り9ヵ月の場合、「毎日約3時間半」、 試験日まで残り1年の場合、「毎日約2時間半」 試験日まで残り2年の場合、「毎日約1時間半」勉強する計算になります。 |
効率的な資格学習のポイント(学習スタート時/試験直前期、効果的な暗記法、集中力が切れた時の対処法)の記事はこちら!
中小企業診断士試験の合格率
中小企業診断士試験は「一次試験」と「二次試験」があります。
また、一次試験には「科目合格制度」があります。
ここでは、一次試験・二次試験の合格率と、一次試験の各科目の合格率をご紹介します。
一次試験の合格率
過去7年の平均合格率は「32.5%」です。
年度によって異なりますが、一次試験の合格率は約30%前後といえます。
中小企業診断士の一次試験は、毎年1万6千人以上の方々が受験し、約5千人が合格しています。
| 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和7年度 | 18,360 | 4,344 | 23.7% |
| 令和6年度 | 18,209 | 5,007 | 27.5% |
| 令和5年度 | 18,621 | 5,521 | 29.6% |
| 令和4年度 | 17,345 | 5,019 | 28.9% |
| 令和3年度 | 16,057 | 5,839 | 36.4% |
| 令和2年度 | 11,785 | 5,005 | 42.5% |
| 令和元年度 | 14,691 | 4,444 | 30.2% |
| 平均 | 16,118 | 5,139 | 32.5% |
経済学・経済政策の合格率
年度によって科目合格率は異なります。
過去7年の科目合格率の最高は「25.8%」、最低は「10.5%」です。
| 年度 | 科目受験者数 | 科目合格者数 | 科目合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和7年度 | 17,386 | 2,513 | 14.5% |
| 令和6年度 | 17,383 | 2,487 | 14.3% |
| 令和5年度 | 18,072 | 2,369 | 13.1% |
| 令和4年度 | 15,752 | 1,661 | 10.5% |
| 令和3年度 | 14,373 | 3,026 | 21.1% |
| 令和2年度 | 9,849 | 2,311 | 23.5% |
| 令和元年度 | 12,564 | 3,241 | 25.8% |
| 平均 | 15,054 | 2,515 | 17.5% |
財務・会計の合格率
年度によって科目合格率は異なります。
過去7年の科目合格率の最高は「22.4%」、最低は「8.4%」です。
| 年度 | 科目受験者数 | 科目合格者数 | 科目合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和7年度 | 17,200 | 1,437 | 8.4% |
| 令和6年度 | 17,108 | 2,584 | 15.1% |
| 令和5年度 | 17,362 | 2,480 | 14.3% |
| 令和4年度 | 15,660 | 2,087 | 13.3% |
| 令和3年度 | 15,386 | 3,446 | 22.4% |
| 令和2年度 | 10,738 | 1,161 | 10.8% |
| 令和元年度 | 14,157 | 2,310 | 16.3% |
| 平均 | 15,373 | 2,215 | 14.4% |
企業経営理論の合格率
年度によって科目合格率は異なります。
過去7年の科目合格率の最高は「39.9%」、最低は「10.8%」です。
| 年度 | 科目受験者数 | 科目合格者数 | 科目合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和7年度 | 14,409 | 2,486 | 17.3% |
| 令和6年度 | 16,773 | 6,696 | 39.9% |
| 令和5年度 | 16,594 | 3,291 | 19.8% |
| 令和4年度 | 14,472 | 2,498 | 17.3% |
| 令和3年度 | 15,117 | 5,253 | 34.7% |
| 令和2年度 | 11,462 | 2,226 | 19.4% |
| 令和元年度 | 15,026 | 1,625 | 10.8% |
| 平均 | 14,836 | 3,439 | 22.8% |
運営管理の合格率
年度によって科目合格率は異なります。
過去7年の科目合格率の最高は「26.8%」、最低は「8.7%」です。
| 年度 | 科目受験者数 | 科目合格者数 | 科目合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和7年度 | 15,467 | 2,229 | 14.4% |
| 令和6年度 | 17,417 | 4,663 | 26.8% |
| 令和5年度 | 16,854 | 1,470 | 8.7% |
| 令和4年度 | 16,029 | 2,580 | 16.1% |
| 令和3年度 | 15,118 | 2,796 | 18.5% |
| 令和2年度 | 9,745 | 912 | 9.4% |
| 令和元年度 | 12,795 | 2,921 | 22.8% |
| 平均 | 14,775 | 2,510 | 16.7% |
経営法務の合格率
年度によって科目合格率は異なります。
過去7年の科目合格率の最高は「26.9%」、最低は「10.1%」です。
| 年度 | 科目受験者数 | 科目合格者数 | 科目合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和7年度 | 16,821 | 3,082 | 18.3% |
| 令和6年度 | 14,976 | 1,981 | 13.2% |
| 令和5年度 | 15,927 | 4,074 | 25.6% |
| 令和4年度 | 16,642 | 4,470 | 26.9% |
| 令和3年度 | 15,683 | 2,013 | 12.8% |
| 令和2年度 | 11,568 | 1,390 | 12.0% |
| 令和元年度 | 15,075 | 1,530 | 10.1% |
| 平均 | 15,242 | 2,649 | 17.0% |
経営情報システムの合格率
年度によって科目合格率は異なります。
過去7年の科目合格率の最高は「28.7%」、最低は「10.6%」です。
| 年度 | 科目受験者数 | 科目合格者数 | 科目合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和7年度 | 16,424 | 2,333 | 14.2% |
| 令和6年度 | 16,699 | 2,603 | 15.6% |
| 令和5年度 | 16,834 | 1,919 | 11.4% |
| 令和4年度 | 16,305 | 3,018 | 18.5% |
| 令和3年度 | 13,695 | 1,457 | 10.6% |
| 令和2年度 | 9,985 | 2,868 | 28.7% |
| 令和元年度 | 12,285 | 3,271 | 26.6% |
| 平均 | 14,604 | 2,496 | 18.0% |
中小企業経営・中小企業政策の合格率
年度によって科目合格率は異なります。
過去7年の科目合格率の最高は「30.7%」、最低は「5.6%」です。
| 年度 | 科目受験者数 | 科目合格者数 | 科目合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和7年度 | 17,734 | 5,442 | 30.7% |
| 令和6年度 | 16,175 | 899 | 5.6% |
| 令和5年度 | 18,251 | 3,765 | 20.6% |
| 令和4年度 | 17,319 | 1,888 | 10.9% |
| 令和3年度 | 15,446 | 1,093 | 7.1% |
| 令和2年度 | 11,614 | 1,905 | 16.4% |
| 令和元年度 | 13,229 | 737 | 5.6% |
| 平均 | 15,681 | 2,247 | 13.8% |
二次試験の合格率
過去6年の平均合格率は「18.6%」です。
中小企業診断士の二次試験は、毎年8千人以上の方々が受験し、約1,500人が合格しています。
| 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和6年度 | 8,119 | 1,516 | 18.7% |
| 令和5年度 | 8,241 | 1,555 | 18.9% |
| 令和4年度 | 8,712 | 1,625 | 18.7% |
| 令和3年度 | 8,757 | 1,600 | 18.3% |
| 令和2年度 | 6,388 | 1,174 | 18.4% |
| 令和元年度 | 5,954 | 1,088 | 18.3% |
| 平均 | 7,695 | 1,426 | 18.6% |
中小企業診断士試験全体の合格率
一次試験の合格率は約30%、二次試験の合格率は約18%です。
「30%×18%=5.4%」の計算から、
中小企業診断士試験全体の合格率は約5%といえます。
資格試験の概要
受験資格
年齢、学歴、職歴、国籍などに関係なく、誰でも受験できます。
「受験資格がない=完全にオープンな試験」なので、挑戦しやすい資格です。
試験内容
中小企業診断士試験は、「一次試験」と「二次試験」の2段階に分かれています。
また、二次試験は「筆記試験」と「口述試験」に分かれています。
| 一次試験 (マークシート方式) | 全7科目を2日間で受験します。 <1日目> ・経済学・経済政策 ・財務・会計 ・企業経営理論 ・運営管理(オペレーション・マネジメント) <2日目> ・経営法務 ・経営情報システム ・中小企業経営・中小企業政策 |
| 二次試験 (筆記試験) | 記述式の試験で、事例企業の経営課題について分析・助言を行う力を問われます。 ・事例Ⅰ:組織・人事 ・事例Ⅱ:マーケティング・流通 ・事例Ⅲ:生産・技術 ・事例Ⅳ:財務・会計 |
| 二次試験 (口述試験) | 筆記試験に合格すると、口述試験を受けます。 面接形式(10分程度)で、筆記試験の内容をもとにした質問に答える形です。 口述試験は、落とすための試験ではないため、ほぼ全員が合格できます。 |
合格基準
一次試験と二次試験それぞれに合格基準があります。
| 一次試験の 合格基準 | ・総点数の60%以上であること ・かつ、1科目でも40%未満の科目がないこと |
| 二次試験の 合格基準 | ・筆記試験:総点数の60%以上で、かつ1科目でも満点の40%未満がないこと ・口述試験:評定が60%以上であること(ほぼ全員が合格できます) |
科目免除等について
一次試験は、科目合格制度と科目免除制度があります。
科目合格制度
一次試験が不合格だった場合でも、60点以上だった科目は「科目合格」となり、翌年と翌々年の2年間は受験が免除になります。
一度に一次試験の7科目すべてを学習せず、科目合格制度を利用して、下記のように計画的に一次試験を乗り切る方法もあります。
- 受験1年目は、試験2日目の3科目を科目合格
- 受験2年目は、試験1日目の4科目を科目合格
科目免除制度
| 免除科目 | 対象者 |
|---|---|
| 経済学・経済政策 | ・大学等の経済学の教授、准教授(通算3年以上) ・経済学博士 ・公認会計士2次試験で経済学を受験して合格した者 ・不動産鑑定士、不動産鑑定士補 |
| 財務・会計 | ・公認会計士、会計士補 ・税理士、弁護士 |
| 経営法務 | ・弁護士、司法試験合格者 |
| 経営情報システム | ・技術士(情報工学部門登録者に限る) ・ITストラテジスト、システムアーキテクト、応用情報技術者などの情報処理技術者試験合格者 |
願書申込み受付期間・試験日時・合格発表日
一次試験
| 願書申込み 受付期間 | 4月下旬〜5月下旬。 |
| 試験日時 | 8月上旬の土日(2日間)。 |
| 合格発表日 | 9月上旬。 |
二次試験
| 願書申込み 受付期間 | 9月上旬〜9月下旬。 |
| 試験日時 | 筆記試験:10月下旬の日曜日。 口述試験:1月下旬の日曜日。 |
| 合格発表日 | 筆記試験:1月中旬。 口述試験:2月上旬。 |
受験地・受験料・運営団体
| 受験地 | ・一次試験:全国10地区(札幌、仙台、東京、名古屋、金沢、大阪、広島、松山、福岡、那覇) ・二次試験:全国7地区(札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡) |
| 受験料 | ・一次試験:14,500円 ・二次試験:17,800円 |
| 資格の運営団体 | 一般社団法人日本中小企業診断士協会連合会 |
合格後の資格登録や中小企業診断士登録証の交付までの手続き
中小企業診断士試験に合格しただけでは、まだ「中小企業診断士」と名乗ることはできません。
試験合格後には、3年以内に以下の手続きが必要になります。
| 実務補習 または 実務従事 | ・実務補習(15日以上) 中小企業診断士協会が実施する実務補習に参加し、実際に企業診断を体験します。 受講料はかかりますが、確実に実務経験を積むことができます。 ・実務従事(15日以上) コンサルティング会社などで診断助言業務に従事し、実務経験を積む方法です。 ※中小企業診断士二次試験の合格や実務補習・実務従事の代わりに養成課程を受講して、中小企業診断士資格を取得するルートもあります。 養成課程では、中小企業診断士としてのコンサルティング業務(助言・診断等)を演習と実習で実践的に学ぶことができます。 養成課程の実施機関は、中小企業基盤整備機構中小企業大学校や法政大学、日本生産性本部など複数あります。 |
| 登録申請 | 実務補習または実務従事を修了したら、中小企業庁に登録申請を行います。 |
| 中小企業診断士 登録証の交付 | 登録が完了すると、「中小企業診断士登録証」が交付されます。 これにより正式に「中小企業診断士」と名乗ることができ、名刺や肩書きに記載可能になります。 |
資格の有効期限と更新について
中小企業診断士の資格には、5年間の有効期限があります。
せっかく取得した資格を失効させないためにも、更新手続きはとても重要です。
更新には、以下の2つの要件を満たす必要があります。
- 実務従事:5年間で30日以上の実務に従事する
- 理論政策更新研修:5年間で5回以上の研修を受講する
これらの更新要件は、中小企業診断士として常に最新の知識を学び、実践することで、専門家としての能力を維持・向上させることを目的としています。
中小企業診断士の業務内容は?
中小企業診断士の仕事は、会社の課題を解決するための幅広い支援です。
主な業務内容は以下の4つに分けられます。
| 経営課題の 診断・助言 | 会社の売上、お金の流れ、人事、商品開発など、様々なデータを分析して、「何が問題なのか?」「この会社の強みはどこにあるのか」などを診断します。 診断結果をもとに「どう改善すれば会社がもっと伸びるか」を具体的に提案します。 例えば、「新しい販売戦略を取り入れる」「在庫管理を効率化する」「人事評価制度の導入」「SNSを活用した集客」などです。 |
| 行政・公的機関 での活動 | 商工会議所や中小企業支援センター、よろず支援拠点など、公的な機関で相談員として働く中小企業診断士も多くいます。 「地域の中小企業をサポートする役割」を担うのも、大きな仕事のひとつです。 |
| 研修講師 | 経営戦略、財務・会計、人事・労務、販売・マーケティング、生産管理、IT活用など、会社経営に必要な知識を幅広く学んだ中小企業診断士は、人材育成に関わる研修講師の仕事もニーズがあります。 |
| 補助金の 申請サポート | 国や自治体は、頑張っている中小企業を応援するための様々な「補助金」を用意しています。 しかし、その申請手続きは複雑で、「何から手をつけていいか分からない」という会社もたくさんあります。 中小企業診断士は、補助金申請に必要な事業計画づくりや経営戦略の整理をサポートします。 |
中小企業診断士の就職・転職メリット
中小企業診断士の資格は、あなたのキャリアを広げる「強力な武器」になります。
経営に関する幅広い知識を学んでいるため、業界や職種を問わずアピールできるのが大きなメリットです。
就職・転職、そして今の会社での評価アップにもつながります。
中小企業診断士資格を活かした副業や独立
中小企業診断士は、就職や転職だけでなく、副業や独立でも強みを発揮できる資格です。



